空を飛べない(夢の話)
2009年 02月 26日
私は仲間の女性2人とともに、現実の世界とは別の仮想世界にトリップしている。仲間の女性は1人は同年輩、もう一人は少女だ。仮想世界でのストーリーはひとまず休止してそろそろ元の現実の世界に戻るときなのだが、私はなんとなくぐずぐずしている。
私たちのいる場所は二階建ての大きな一軒家で、海に面した丘の上に建っている。リビングから外に出ると長い急斜面の砂浜が波打ち際へと続いている。私はひとり斜面へと出て地面を蹴って砂浜を上から下へ飛ぼうとする。体は浮き上がるが、とても重い。うす曇の空を何本もの電線が交差して横切っている。その電線を縫うようにしてたくさんのカモメが飛んでいる。たとえ体が重くなくて高く飛べるとしても、これでは電線とカモメが邪魔をしてつかえてしまうだろう。空を飛べるはずだ、飛ぼう、と当たり前の気持ちで地面を蹴った私にのしかかったのは、自分自身の体の重さと空を横切る電線とカモメだった。
ついに足が地面についてしまう。砂が深い。
斜面の上から仲間を含む数人が心配して私を見ていた。家の主人が大声で私に告げる。
「そこの森で迷子になった者がいる。死んだんだよ!」
彼の指差す方向を見ると、いつの間にかすぐそばに真っ黒な森が迫っていた。私はおそろしくなって戻ろうとするが、足が砂に捕らわれてなかなか進めない。