過去を振り返れば羞恥心に苛まれ、未来を想像すれば不安に襲われる。ただ道を踏み外さないように、足元だけを見つめて一歩一歩進むのが精一杯。だからせめて足跡を残そう。


by koharu65

カテゴリ:国内旅行( 17 )

 もう何十年も前に忍野八海を訪れたことがある。かつて、清浄な水がこぽこぽと湧きでる様子や、霊峰富士を望む素朴でのどかな田舎の風景に魅かれ、通り道だからと、ひさしぶりに寄ってみることにした。
 ところが、私の頭の中の清浄なその地は、団体客が押し寄せるにぎやかな観光地と様変わりし、雑然とした空気に包まれていた。おまけに路線バスで行ったのだけれども、行きはたまたまめぐりあわせがよくて、とんとん拍子にたどり着いたのが、帰りに停留所で時刻表を見ると、バスがちょうど出たばかりで後1時間半も待たなければならない。がっかりでした。
 でもまあ、そのおかげで、バス停で東京から来たという3人組のかわいい女の子とおしゃべりできたので、よしとしましょう。(昼食を取って時間をつぶし、再びバス停に戻ると、その女の子たちもバスを待っていたのだった。)
「高校生?春休みなの?」
と聞いたら、顔を見合わせ、ふふふ、と笑って
「社会人です。ひとまわりも若く見られちゃった。」
とうれしそうだった。でも、3人ともお化粧気がなくて、自然な感じで、ほんと高校生みたいに見えたんですよ。

 そのあと、富士吉田駅から御殿場へ。これも路線バスを利用。途中、山中湖あたりを通るので、週末遊びにやってきた観光客が、この路線を頻繁に乗り降りしていた。そして、富士吉田から山中湖あたりを走る間に、バスを乗り間違えて、途中で困惑しながら運転手に尋ねる外国人が、2組もいた。
 一組目は河口湖駅からやってきたバスが富士吉田駅に停車したとき。つまり私が乗り込んだ駅でのこと。外見からしてインド人風の家族連れ、子どもやおばあさんを含んだ総勢6人の一行。そのうちのお父さんが、なにやら紙を運転手に見せているけれど、運転手はただ「ノー」とひとこと言ったきりで、次の言葉が出てこない。バスを乗り間違えたらしいけど、どうするんだろう?と思っていたら、運転手が無線で連絡、制服を来た男性がどこからかやってきて、一行を降ろし、身振り手振りで導いていった。
 もう一組は西洋人二人と東洋系の外国人一人の男性グループで、学生風の若者たち。どこから乗車したのか、私は気が付かなかった。山中湖の湖岸あたりで、一人が運転席までやってきて、なにやら話しかけ、「マウント・フジ」と繰り返す。富士山に行きたいってことかなぁ?でも、富士山ったって、そこに見える山全部が富士山なんだけど…。運転手はさっきと同様に、「ノー」と言ったきり、無表情に黙り込む。その間も次々と停留所を過ぎていく。心配していたら、山中湖のバスターミナルに着いた。そこで、運転手はエンジンを止め、自らバスを降りて三人を少し離れたターミナルの建物まで連れていった。

 日本もたいがい英語の通じない国だよなぁ、と思う。

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河口湖駅にて

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忍野八海へ向かうバスの車中より

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忍野八海

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富士吉田駅(富士山駅)ビル屋上より


 
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by koharu65 | 2012-04-08 22:08 | 国内旅行
 さて、土曜日に山梨県都留市にて旧交を温めた後、ひとり、河口湖のホテルに泊まりました。
 宿泊は『河口湖ビジネス&リゾートSAWAホテル』です。

 ダブルベッドルーム1室1名利用で、朝食付き6,400円でした。(内、朝食代500円)

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 お部屋の印象は、ゆったりとした感じです。もともとリゾートマンション的な目的で建てられたのかな、と思いました。締切になってましたが玄関脇に広い靴箱があるし、クローゼットも容量があるし、洗面所以外に水道とシンクがあって、クッキングヒーターがついています。(ヒーターは使えないようになっていて、その上に電気ポットが置いてあったけれど。)部屋の中に水道とシンクがあるのはすごく便利です。
 バスタブも深め。ちょっとしたベランダもあります。ちょっとずつの余裕が全体の快適さにつながっている。
 よそよそしさや窮屈さが全くない、体になじむような過ごしやすいお部屋でした。
 初めに部屋に入ったとき、あ、広々としてる、と感じたもうひとつの理由に、寝る直前に気が付きました。天井が斜めだったのです。これは最上階(4階)だけかも。
 ひとりなのでこの料金ですが、家族連れやカップルならもっとリーズナブルで、富士急ハイランドや富士五湖付近で遊ぶのにちょうどいい場所。富士急行の河口湖駅までは歩いて15分と、ちょっと距離があるけれど、車で送迎をしてくれるので問題なし。
 ひとつだけ気になったのは、他の部屋の水回りの音がどこからか響いてくること。でもこれは他の部屋でシャワーやトイレを使う時だけの音なので、一晩中続くような騒音ではないので、すぐに忘れて熟睡しました。

 朝食がハンバーガーだというので、朝からハンバーガーはなぁ、と思い、迷ったのですが、結果的に頼んで正解。実際はハンバーガーというより、コロッケバーガーで、揚げたてサクサクのコロッケが、すごくおいしかった。スープも野菜たっぷりのスープでした。
 ただ胃の調子がちょっと悪かったので、揚げ物はボリュームがありすぎて、食べきるのがやっと。これは私の側の事情なので、若い人や家族連れなどには、ちょうどいいんじゃないかな。他のテーブルからも、「おいしい!」という声が聞こえてきました。年配の方は和食がいいと思うかも。

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 これはベランダからの景色。残念ながら、部屋の窓からは正面に富士山が見えません。ホテルの建物が富士山に対して直角に建っているので。ベランダから身を乗り出して左手の方を覗くと、富士山が半分だけ見えます。

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 廊下の突き当たりの窓から、真正面に富士山が見えます。

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 右側の茶色の建物がSAWAホテルです。

 
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by koharu65 | 2012-04-07 00:05 | 国内旅行

身延線 特急ふじかわ号

 先週の土曜日、山梨県の都留市というところに用事があって出かけることになった。それでその前日に、まずは静岡から甲府の友人の家に向かう予定を立てた。静岡発、甲府行き、身延線特急ふじかわ号に乗る。
 事前にふじかわ号の時刻表を調べていて初めて知った。身延線は昨年9月の台風の影響で半年近くずっと途中一部区間が不通であった。それでふじかわ号もずっと運休していたらしい。それがなんと、私が必要とするその10日程前に全線開通した。すごいですね。なんて運がいいんでしょう。

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 富士川を渡る。

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 富士駅にて。ここで列車の進行方向が変わる。静岡から富士まで座席の向きが進行方向と逆向きで、後ろ向きで進んできたので、なんとなく気分が落ち着かなかった。ここからやっと体の向きと進む方向が一致する。
 静岡から富士までも座席の向きと進行方向を一緒にしてくれるといいのにな。それで、富士駅に着いたら、乗客みんなで一斉に立ち上がって、せーので、ぱたぱたと座席の向きを変えるのです。暗黙のルールで。だめかしら?

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 本当なら真正面に富士山が見えるはず。富士山の部分だけ上手に雲に隠れている。

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 先頭の車両まで出かけて行って、運転席の写真を撮る。運転手と車掌の二人じゃなくて、三人並んでいた。
 ♪うんてんしゅは きみだ、しゃしょうは ぼくだ ♪ 後の一人は誰?

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 身延線はほとんど全線、富士川の流域に沿って山間部を走る。進行方向に向かって右側に見えるのはほとんど山肌。車窓の景色を楽しむには、富士川を見下ろす左側の方がよい。
 カーブばかりで列車はスピードを出すことができない。がたごとがたごと、ゆっくりのんびり。一部の人々の間では「のろいの身延線」と称されている。

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 ふじかわ号は三両編成です。指定席が一両、自由席が二両分。平日なので、指定席を取らなくても大丈夫だろうと思い、当日、自由席の切符を買い、乗り込みました。案の定、自由席の乗車率は50%くらい。ところが指定席の方は、ほとんど満席。指定席の乗客は家族連れや団体が多かったです。自由席はほとんどが一人かもしくは二人連れでした。
 そして、身延駅を通り過ぎた後、トイレに立って、たまたま指定席車両を覗いたら、車両がからっぽになってる。ほとんど乗客がいない(上の写真)。春休みだし、金曜の午後だし、身延温泉に遊びに行く団体さんが多かったのかな。自由席の方は、身延駅を過ぎてからも、入れ替わりながら、そこそこ乗客はいました(乗車率は30~40%くらい)。
 昔、時間と体力が豊富にあった頃、甲府から富士までの間、身延線の各駅停車に乗ったことがある。単線なので特急や対向車両の待ち合わせ時間が長く、ずいぶん時間がかかった。ローカル線の各駅停車に乗ると、地元の生活の様子が垣間見えていいものだけれど。

 なにはともあれ、祝!身延線全線開通!

 
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by koharu65 | 2012-04-05 21:38 | 国内旅行
 桜橋を渡って、向島に入る。地図も持たずに歩くが、目標はなにせ世界一の高さのタワー、見失うことはない。世界一のタワーを目当てに、ビルや住宅の間を縫って、てくてく歩く。お昼をとっくに過ぎて、お腹がぺこぺこだけれど、歩く裏通りには食堂を見かけない。

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 ここで、カメラのバッテリーが切れる。いったい何のためにぺこぺこのお腹を抱えてここまで歩いたのか。くらくらと眩暈がした。しかたがない。この目にしっかりと焼き付けようと、とにかく近づくことにした。
 ようやくスカイツリーの根元にたどり着いて、はっと気がつく。
 あ、アイフォンがあるじゃないか!
 はは、気が抜けた。カメラを持たない私は普段アイフォンで写真を撮ってるのにもかかわらず、旅行中はずっと妹に借りたデジカメを使っていたのですっかり忘れていた。思い出してよかった!
 ということで、ここから写真のサイズが変わります。

 同時にこの辺りから、空の色も変わる。朝からずっとどんよりとした曇り空だったのが、突然青空が現れた。すごい!日頃の行いの賜物かな?
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 ここでようやく昼食にありつく。お寿司屋さんに入った。ちらし寿司980円、という看板に引かれて。昼時をとっくに過ぎた時間で、店の主人が表の看板の横で所在なさそうに通りを眺めていた。いいですか?と声を掛けると、らっしゃい、どうぞ、と戸を開けてくれた。
 客は私一人。とにかくお腹が空いていたので、座敷で、出てきたちらしと味噌汁にぱくついていると、背後でがらがらっと戸を開ける音がした。こんにちは~、と子どもの声。店の奥から主人の奥さんが出てきて、あら、○○ちゃん、おかえり。昨日来るかと思って待ってたのに、と言う。さあ、座って、座って。小学校4,5年生くらいの女の子がランドセルを下ろしてカウンターに座る。どうやら孫らしい。座ってすぐにカウンターで宿題を始めた。おばあちゃんが孫に皿を差し出し、リンゴを剥いたよ、食べなさい、と言っていた。
 その後、年配の夫婦が一組入って来て、私と同じようにちらし寿司を注文した。夫婦がちらしを食べ始めた頃、私は食事を終え、店を後にした。
 なんかよかったです。のんびりしてて。

 表に出たら、空は再びうす曇に。さっきの青空はいったいどこに?
 真ん中あたりの写真だけ青空なのは、というわけなのです。決して別の日に撮った写真を差し挟んだんじゃないのですよ。不思議ですね。
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 東京スカイツリーに付随して、その周りにいろんな施設ができるらしい。根元ではその工事も盛んに行われていた。
 
 実を言うと、テレビで盛んにスカイツリーの話題が流れていたときは、なんだそんなもの、何をありがたがるもんか、と思っていた(じゃあ、なぜ見に来ようと思ったんだと聞かれると答えに窮するのだけれども)。でもこうして実際に訪れてみると、やっぱり百聞は一見に如かず、なかなかたいしたもんだな、と思った。
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by koharu65 | 2011-12-19 23:20 | 国内旅行
 水上バスを降りた後、対岸のスカイツリーを右手に見ながら、隅田川沿いの小道を上流に向かって歩く。左側には隅田公園が細長く続いているので、車の喧騒も聞こえず、静かでのどかな散歩道となっています。
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東武鉄橋とスカイツリー

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現在地

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言問橋とスカイツリー

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現在地

 言問橋を渡ってまっすぐ行けば、そのままスカイツリーにたどり着くのだけれど、もうひとつ先の桜橋という橋が歩行者専用の橋だと何かに書いてあったので、どんな橋だろうとちょっと興味が湧いて、もう少し回り道してみようと思う。
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鳩とスカイツリー

 もう少し近くで撮りたいと思って、鳩を追いかける。
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逃げる鳩。

 さらに追いかける。
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さらに逃げる。

あきらめる。
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桜橋とスカイツリー

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渡った後、振り返って見た桜橋

 桜橋は変わった形をしていました。c0173113_2210559.jpg
 こんなふうにX字形(ウィキペディアより転載)。

 次は、向島の住宅の間に見えるスカイツリーと、真下から見上げたスカイツリーです。

つづく。


 
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by koharu65 | 2011-12-16 22:16 | 国内旅行
 せっかくなので一日東京見物でもして、夕方の新幹線に乗ろうと思う。どこへ行こうかと思案して、世間で話題の東京スカイツリーを見てみようかと思った。
 直接、最寄駅の業平駅へ行くより、遠くからだんだん近づいてみよう。
 
 ということで、浅草に着いた。吾妻橋の赤い欄干の向こう、金色のビル(アサヒビール社屋)の横にスカイツリーが見える。
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 ここから水上バスが出ているので、日の出桟橋まで往復、遊覧することにした。実をいうと、私は、船がスカイツリーの真横を通るものと勘違いしていた。
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水上バスのデッキ

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 ところが、船はスカイツリーから遠ざかっていく。
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 どんどん小さくなるスカイツリー。
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 でもね、ついでに東京タワーも見ることができたんですよ。
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浜離宮の桟橋近くから見た東京タワー

 浜離宮を経て、日の出桟橋に到着。私は往復券を買ったので、下船せず乗ったままでUターン。遠くにレインボーブリッジやお台場が見える。
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これはズームで撮ったもの。本当はもっと遠くに小さく見えます。
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 吾妻橋に戻る。
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私が乗った水上バス

 他にも水上バスからの景色をたくさん写真に撮ったけれど、今回のテーマはスカイツリーということで、だいぶん省略。

 次は、隅田川沿いの対岸を歩きながら眺めたスカイツリーを紹介します。


つづく。


 
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by koharu65 | 2011-12-15 21:39 | 国内旅行

マイステイズイン蒲田

 北京からの帰り、飛行機が東京(羽田)に着く時間が遅く、最終の新幹線に間に合わないので、東京に一泊しました。
 帰りの飛行機で隣の席に乗り合わせた方が年配の女性で、北京からウルムチやカシュガルを回りタクラマカン砂漠を車で縦断する11日間のツアーに参加した帰りとのこと。グループの中にはこの後、東京から深夜の高速バスに乗って名古屋まで帰る人もいると言う。私も静岡まで帰るのに深夜バスがあることは知っていたけれど、疲れているだろうからとてもバスには乗れないと事前にホテルを予約した。隣合わせになった人の参加したツアーのお客さんは皆、私よりずっと年上の方ばかり。すごいパワーだなぁと思う。
 
 泊まったのは“マイステイズイン蒲田”というビジネスホテル。JR京浜東北線の蒲田駅から徒歩5分。羽田から蒲田駅までバスが出ているので便利だと思い、ここに決めました。

 清潔で必要なものは何でもそろっているけれど、とにかく狭い!よくぞ、この狭い中にこれだけの設備をぎゅうっと詰め込んだものだと、感心することしきり。
 ベッドは身長160cmの私でぴったりの大きさなので、背の高い人は足がはみ出るかも。
 ユニットバスを部屋の中にぽんとはめ込んだような構造で、ドアを開けたままシャワーを使うと部屋の中に湯気が充満して火災報知器が鳴るので、ドアを閉めてシャワーをお使いください、という注意書きがありました。お風呂を使った後、浴室のドアを開けてベッドに戻ると、もわもわとした湯気が室内に流れ込み、湿気がこもっちゃうんじゃないかな、と心配しましたが、空調がしっかりしているのでしょう、すぐに湿気も抜けていきました。

 最初はその狭さにびっくりしましたが、慣れるとそれなりに落ち着きます。デスクの前の窓が大きく、私の泊まったのは一番上の階だったので、見晴らしがよく、それが狭さを大きくカバーする役目を果たしていました。
 隅々までそつのない造りと清潔さはさすが日本のビジネスホテル、という感じです。

 ネットで一週間前までに申し込んだので、割引つきで一泊5900円なり。

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by koharu65 | 2011-12-13 22:59 | 国内旅行

恒例、家族旅行

 先日、アマガエルの話でちょっと触れましたが、7月16、17日、毎年恒例の夏の家族旅行に出かけてきました。
 行き先は八ヶ岳方面。名古屋の妹家族と合流するし、夏はなんといっても涼しいところがいいので、毎年たいてい山梨か長野と、決まった方面への旅行となります。
 まずは富士見高原百合の里へ。一昨年、同じ場所へ行っています。その時の写真がこちら

 一昨年は7月27日に訪れています。今年はちょっと早すぎて、百合も一部しか咲いていませんでした。あと一週間くらいすれば、敷地内全部の百合が咲きそろうとのこと。でも一番見ごたえがあり多くのカメラマンが訪れる白樺林の中の百合は咲いていましたし、咲き始めの百合がぽつぽつとある様子もそれはそれで趣があり悪くないです。

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 宿泊は山梨県北杜市にある“花ホテル”の露天風呂付きコテージです。

 森の中で空気が気持ちよく、街灯のない夜の闇が私は好きだし、隣の部屋を気にせず騒げるので、コテージってなかなかいいのですが、欠点もあります。レストランのある本館とだいぶん離れていて、本館の前の駐車場のスペースが限られているので、コテージと本館との行き来には送り迎えのマイクロバスを利用するのです。それがいささか面倒でした。夕飯後、一度コテージに戻ってしまったら、お風呂のためにまた本館に戻るのが面倒になってしまって、皆、コテージについている内風呂と露天風呂で済ませました。私自身は実をいうと温泉(大浴場)って苦手で、むしろコテージの一人で入る狭い露天風呂が心地よかったのですが、父や母は旅行と言えば大浴場の温泉がつきものと考えているようなので、ちょっと物足りない思いをしたようです。
 コテージは3棟借りました。それぞれ間取りが違っていて、2階建てになっているコテージよりも、1階だけの方が広々として過ごしやすいようです。
 夕食は本館のレストランで。最近多いバイキングではなく和食会席料理。工夫されたメニューと丁寧に作られた味に満足しました。惜しかったのは給仕の手際が悪かったこと。忙しい時期でアルバイトか何かで慣れない仕事だったのかもしれません。

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<3棟の異なる間取りのコテージ>


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<ベランダに設えられた露天風呂>


 翌日は、既に記事にしたように三分一湧水へ寄り、後はケーブルカーに乗ったりブルーベリー狩りをしたり、子どもたちはダムで水遊びをしたり。日射しが強く、高原にも関わらずあまり涼しさを感じない厳しい暑さの中での移動に頭がぼーっとなりました。女性陣は皆、片時も日傘を手放さなかったのに、私だけそういうのが面倒なので炎天下のブルーベリー狩りでもずっと太陽に晒されるままにしていたので、帰ってから腕がひりひりと痛みました。しかし、初めてのブルーベリー狩りは思ったよりずっと楽しく、ぼーっとしながらも、より大きくより甘そうな粒を選び取るのに夢中になってしまいました。“狩り”というのは、人の本能を刺激するものがあるのですね。

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 水遊びのできるダムに着くと、子どもたちは着替えるのももどかしいといった感じで大急ぎでぱっぱと水着になって、川へと入って行きました。こういうときって、ほんと、子どもに戻れたらなぁと思います。私も水にばしゃんと飛び込みたい。

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<尾白川下流ダム>


 写真は帰り際に撮ったので、人も少なくなっていますが、ここは夏、すごい人気があってたくさんの子どもたちが押し寄せて遊ぶ場所です。「べるが・尾白の森名水公園」というところから入るのですが、夏休み期間中は駐車場に入るのにすごい行列で早い時間に行かないととても入ることができません。


 とにかく暑くて、高原なのにちっとも涼しくないと思っていたら、帰ってきたらもっとむっとした暑さだったので、やっぱり高原は日射しは厳しくても爽やかな暑さだったのだと見直しました。道の両脇に通り過ぎるたくさんの別荘を見ながら、毎年ひと夏をこういうところで過ごせたらどんなにかよかろうと思ったのでした。ああ、でも私は自炊が苦手だ。近くにコンビニもスーパーもなさそうだ。だから別荘はあきらめよう。^^;


<訂正>
 間違いました。借りたコテージは4棟でした。子ども5人、大人9人の総勢14人、車3台での旅行でした。
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by koharu65 | 2011-07-31 15:27 | 国内旅行

三分一湧水

 今年は庭にトノサマガエルが現れない。やっぱり池に網をしたのが悪いのだろうか。一応、隅の方にカエルが通れるくらいの穴が開いてはいるのだけれども。

 その代わりというわけではないけれど、先週旅行に行った時、大量のアマガエルに出会った。

 八ヶ岳の山麓、山梨県北杜市に日本名水百選のひとつである「三分一湧水」という湧き水がある。

 水争いが激しい頃、農業用水を3つの村に均等に分配させるため、湧出口の水枡に三角石を築き、三方向に流水を分岐させたという伝説があるそうだ。一日に約8500トンもの豊かな湧出量を保つ。(http://www.alps-hs.co.jp/sanbuichi/info.htmlより)

 水が湧き出ている場所というだけで、子どもには何のおもしろみもないだろうけれど、大人たちは少しでも涼しげなところがいいし他へ行く道すがらでもあったので、朝ホテルを出た後に寄ってみた。ただちょっと寄るだけのつもりだったのである。
 午前中の早い時間だったので、駐車場もすいていたし、人も多くない。ちょっとした林の中に小さな泉があって、こんこんと水が湧き出ている。水から立ち上る空気が涼しい。足をつけてみると、この夏の暑さなのに、とても長くつけてられないほどの身を切るような冷たさ。気持ちがいい。マイナスイオンが溢れているような気がする。夏はやっぱりこういう場所に来るのが一番だ、などと思っていたら、突然母の皆を呼ぶ声。
「ほら、見て見て。カエル、カエル。」
 駆け寄って母の立つ場所に足を踏み入れると、小指の先ほどの小さなアマガエルの子がたくさん、くもの子を散らすように四方八方に、跳びはねた。
 5人の子どもたちは目を輝かせて、カエルを追い始めた。
 それからしばらくは、カエルを捕まえては両手の中に大事に持って歩いたり、少し頭を出させて眺めたり、冷たい水につけたり、逃げられてはまた捕まえたり、その間大人たちはベンチでおしゃべり、思いのほか楽しい場所となった。
 そばで5歳くらいのよその男の子がじっと見ていたので、ほら、そこにいるよ、と教えてあげたけれど、こわごわと手を差し出して後ろから追いかけるので、ちっとも捕まえられない。あきらめて向こうへ行ってしまったので、私が捕まえて持っていってあげた。
 「いる?」
と聞くが、首を振って後ずさりする。そばにいた同じ年くらいの女の子にも差し出して、
 「さわってみる?」
と聞いてみた。この子も黙って、しかしきっぱりと首を振った。ところが、妹だろうか、隣にくっついていた小さな女の子が、何も言わずに自分の人差し指を、私の手の中にあるカエルに向かって差し出してきた。好奇心に溢れた目だ。全然怖がっていない。お姉ちゃんは妹を止めようとする仕草を見せる。お、ちっちゃい子の方が勇気あるな、と思いながら、手を大きく開けた途端、カエルはぴょんと跳んで逃げてしまった。

 カエルにとっては、子どもたちにいじられ倒され、果ては急流に流されるのもいるはで、大災難だったろう。
 
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段差の小さな滝の手前にあるのが三角石。

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by koharu65 | 2011-07-21 22:00 | 国内旅行

 先月18日に、蛍の鑑賞会ツアーに参加してきました。
 「私、蛍って、野外で見たことがない。」と何気なくつぶやいたところ、それを耳にしていた母が数日後、偶然にも地元の新聞で蛍鑑賞会のツアーを見つけてさっそく申し込んだのでした。
 夕方6時に駅からバスで出発し、揺られること50分ほど、そんなに走ったのにまだ市内です。でも市内とは思えないほど、深い静かな山の中。細い一本道で、車がすれ違うのがやっとです。途中、道路沿いの斜面の下の狭い土地にへばりつくようにして細長い茶畑が続いていました。
 バスの中で、妹と話していて気が付きました。
 「この辺って、もしかして、お茶に放射能が検出された地区じゃない?」
 ツアーに乗っかってきただけなので、自分たちがいったいどの辺りへ行くのか私たちは全く知らずに来たのでした。
 その日はあいにくの小雨模様。前方の山々には薄く霧がかかり、上るに従って私たちはその霧に近づいていきます。
 「どうしてこんな遠いところで放射能が検出されたりするんだろうねって思ってたけど、こんな山あいの谷だものね、山にぶつかって落ちるのかな。でも、もともとこういうところのしっとりした霧がお茶にはいいんでしょうねぇ。」
 妹が冗談めかして
 「お土産つきって書いてあるけど、まさか、お茶じゃないでしょうね。」
と言い、私たちは、まさか、と笑い合いました。(なんと、お土産はまさかのお茶でした。実際は、放射能が検出されたお茶の産地は山ひとつ隣でしたが。)

 バスを降りて小川沿いの道を大勢でぞろぞろと歩きます。7時前で空はまだ少し明るい。地元の人がスイッチの入っていない懐中電灯を手に道々に立ってツアー客を出迎えてくれています。
 いつ、どんなふうに、どんなところに蛍が出るのか、全然予備知識もなく参加したので、歩いていてもどうも蛍が出そうにない雰囲気だと思いました。雨の日は飛ばないんじゃないだろうか。母が道に立っていた地元の人に聞くと、年によってまた日によって蛍の数は違うとのこと、今日はちょっと気温が低いので数が少ないかもしれない、と言われたので、ますます懐疑的になりました。これって全く見られなかったら、どうなんだろうね。
 小道の片側には水田が広がっていて、蛙の声が周りの山にぶつかりこだまします。四方八方からゲコゲコゲコと蛙の声が体全体を包み込むように降り注いできます。
 蛍を見れなくたっていいや、すごく気持ちがいい。放射能なんてどうだっていいや。この空気は都会の排気ガスよりよっぽど新鮮な気がする。よっぽど体によさそう。この山の霧としんしんと迫る夕闇と蛙の声だけで来た甲斐があったというもの。

 とりあえずなるべく上の方まで歩いて、後でゆっくり戻ってこようということになって、私たちはどんどん歩いて行きました。先にいた親子が身を乗り出して川の向こう側を覗き込んでいました。
 「ほら、あそこ。いるよ、いるよ。」
 小学生の女の子が興奮して叫んでいます。
 小川の向こうの斜面の草の中に、青白い光が点滅しているのが見えました。思ったよりずっと強い光でした。青白いというより、緑がかった光です。想像してたのより、ずっと力強い光。確かに提灯が作れそう。
 8時近くになって辺りが暗くなると、蛍の数も増してきました。始めの頃は草の上や石の上に止まっていたのが、暗闇が濃くなるにつれて高いところをふわふわと舞うようになりました。ふたつ、みっつ、よっつと、互いに挨拶するかのように交差しながら舞います。見とれて目が離せません。大きな声を出すと逃げてしまうのではないかと思って、興奮を抑えて口を閉じました。
 近くを舞っていた一匹の蛍が突然急降下しました。すごい速さで。アクロバット飛行みたいに。ふわふわと曲線を描く姿とあまりにも違う突然の直線的な素早い動きにびっくり。あれは何なのでしょう。何か意味があるのでしょうか。
 帰り道に水田の傍らを通ると、水田の上にも数匹、蛍が飛んでいました。緑がかった光が田んぼの平らな水面に映り、上の蛍の光と水の中に映し出された蛍の光が歩調を合わせて舞う様はとても幻想的で、この世のものと思えない光景でした。
 蛙の声が相変わらず響き渡っていました。

 これは「蛍狩り」ではなく、「蛍鑑賞会」なのですよね。それがちょっぴり残念に思いました。母が子どもの頃、蛍狩りに出かける時は、竹箒を持って行ったそうです。蛍が舞う中に竹箒をそっと差し出すと穂にくっついてくるので、そうして蛍を捕まえたそうです。手のひらに包んでみると、その光をいっそう強く大きく感じたそうです。

 蛍の光の中にはいくつか、人間の魂も混じっているのではないかと思いました。



 始め蛍は見られないかも、と思ったので、とりあえず蛙の声を録音してみました。ここに蛍は映っていません。あしからず。
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by koharu65 | 2011-07-06 20:39 | 国内旅行