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過去を振り返れば羞恥心に苛まれ、未来を想像すれば不安に襲われる。ただ道を踏み外さないように、足元だけを見つめて一歩一歩進むのが精一杯。だからせめて足跡を残そう。


by koharu65

愛の形

 週末に4歳の姪がやって来る。
 3歳までの彼女とは唇と唇のキスをしていた。私からチュッとしたり、彼女が私の首に手をまわして、唇をぶちゅーと押し付けてきたり。
 ところが、4歳になった彼女は突然変わってしまった。
 私がチュッとしようとすると、
「唇と唇のキスは結婚してないとだめなんだよ。」
と拒絶する。
 そうよね、私たちは結婚してないし、それより先に同性だしね。
 冗談はさておき、物騒な世の中でもあるので、もちろん女の子にはそういう注意や自覚が必要だ。

 小さくて弱くて柔らかいもの対する愛しさというものは、「食べたいちゃいたいくらい」という表現があるように、つついて、触れて、抱きしめて、ぴったりとそばに置いておきたい、包み込んであげたい、という愛情の形を取る。ペットならばいつまでもそういう愛情の形を取り続けることができるが、小さくて、か弱き子供は、やがて成長する。それにつれて必要な愛情の形も変化する。少し寂しいけれど、愛撫やキスで愛を伝えるのはむしろ簡単なことで、そういう形だけでない様々な形による愛の交歓の楽しみがあるのだということを考えよう。それはきっと唇が感じる心地良さと同じくらい、又はそれ以上に心地良いものであるに違いない。
by koharu65 | 2009-03-19 21:11 | 雑感